お知らせ
2025.06.26
【獣医師がやさしく解説】愛犬・愛猫をダニから守る3ステップ
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)とは?
SFTSはマダニが媒介するウイルス感染症で、人にも動物にも感染します。
発熱・倦怠感・嘔吐・下痢などを起こし、重症化すると出血傾向が見られます。⚠️
致死率の目安
- 🐶 犬:約30%
- 🐱 猫:約60〜70%
- 🧑⚕️ 人:約10〜30%
実際に起きた死亡事例(2025年6月・三重県)
猫を診療した高齢獣医師がSFTSを発症し数日で死亡した報告があります。
ダニに刺された跡はなく、猫から人へ直接ウイルスが感染したと考えられています。
これは飼い主さまのご家族はもちろん、診療にあたる私たち獣医師の安全を守る意味でも、ダニ予防が欠かせないことを示す出来事です。
なぜマダニは危険?
ペットと人をつなぐ“見えない橋”
- ペット⇄人間間でウイルスの受け渡しが起こる
- 刺されても痛みが少なく気づきにくい
- ライム病・バベシア症など他の病原体も運ぶ
ダニから守る3ステップ
STEP1 | 定期的な予防薬
- 毎月タイプ:経口タイプ(おやつ状の錠剤) または 背中に垂らすタイプ
- 3か月タイプ:長期持続型の経口タイプ または 背中に垂らすタイプ
STEP2 | ボディチェックの習慣化
- 散歩後は耳・首元・脇・股・指の間をチェック
- 被毛をかき分けて小さな黒点(マダニ)を探す
STEP3 | 見つけたら獣医師に相談
- 無理に引き抜くと口器が残り化膿の原因に
- 安全に確実にストレスなく獣医師が除去します
北央どうぶつ病院のサポートメニュー
サービス | 内容 | こんな方におすすめ |
---|---|---|
ダニ予防プラン診断 | ライフスタイルと体質を評価し、 最適な薬剤・投与スケジュールを作成 |
「薬が多すぎて選べない…」飼い主さま |
安全除去 | 専用器具で口器を残さず除去し、 抗炎症ケアまで実施 |
すでにダニが付着している場合 |
SFTSスクリーニング | PCR検査と血液検査で早期判定 | 発熱・嘔吐・元気消失などがあるとき |
重症例サポート | 入院管理+抗ウイルス薬を用いた治療、 専門施設との連携 |
呼吸が荒い・重症化が疑われる場合 |
飼い主さまへ3つのお願い
- 定期的な予防薬の継続は“愛情表現”です
- 体調が少しでもおかしいときはすぐ受診
- 冬でも油断しない(室内暖房でダニ活動例あり)
私たち獣医師・スタッフの安全を守るためにも、ダニ対策へのご協力をお願いいたします。
ご来院の流れ
- 予約:電話またはWEBで「ダニ予防相談希望」とお伝えください
まとめ
ダニ対策は“虫よけ”ではなく“命を守る防衛線”。
予防薬+日常チェック+早期受診で、ペットもご家族も、そして診療に携わる私たち自身も守りましょう。
北央どうぶつ病院は最新の駆除薬と迅速検査で、皆さまの大切ないのちをサポートします。